自動車業界20年。　現役車屋さんの廃車手続きガイド。

自動車ローンが残っている

　車をローンで購入した場合には、一般的に〜　所有権留保（車検証の所有者が販売店やクレジット会社の名義）という形で車検証の登録が行われていますが （いわゆる　所有権留保契約）、

　もし自動車ローンが残っているクルマを廃車に・・・　といった場合には、その所有権留保の要因となっている　現在契約中・返済中のクレジット会社 （ローン会社）の承諾がないと〜　その所有権留保の解除手続き （これを所有権解除と言います）が出来ず、処分や廃車手続きだけでなく・・・　その他 売却や名義変更などの全ての取引処置も出来ません。（これら解決策は後程）

　但し、自動車ローン返済中でも、車検証上の所有者名義が、クルマ屋さんやクレジット会社名義ではなく〜　使用者本人（購入した人など）の名義となっている場合も御座いますので、

　こういったパターン　↑↑↑　では、所有権解除等に関するお手続きは一切必要なく、またクレジット会社やクルマ屋さん （購入元）とは何のお手続きや許可もなく〜　ごく普通に廃車手続きが可能となるでしょう。　（この場合、いくらローンが残っていても、転売や廃車は使用者の自由です。　但し、その契約時に　別途担保などの取決めが有る場合には、この限りではありませんが。。。　（この場合は、先ずその借入先にて要確認））

　また、銀行借入等の場合におきましても、原則、所有権留保はありませんので・・・これら所有権解除に関するお手続きなく、廃車手続きが可能となるでしょう。（この場合も、いくらローンが残っていても、転売や廃車は使用者の自由です。　但しやはりこれも、その契約時に　別途担保などの取決めが有る場合には、この限りではありませんが。。。　（この場合は、先ずその借入先にて要確認））

　
　その所有権留保契約となっているクルマの、廃車手続きなどの前に・・・
　先ずは、車検証上の所有者に連絡するなどして、所有者の現在確認を。（かなり極稀な事ではありますが、所有者が中古車販売店などの場合で、その所有者に連絡が取れず・・・　廃車等、手続き上重要な所有権解除が出来ない！廃車手続きどうなるの？　なんて事があったりもしますので・・・　【⇒　困ったら】）

　所有権留保契約で、かつ当該ローンが残っている場合には〜　その所有権留保の解除手続きの前に・・　先ず、その所有権留保の要因となっている　契約中のクレジット会社の承諾手続き（所有権解除に関する承諾書）が必要になります。

　で、クレジット会社の承諾 （承諾書・承諾書類）を得る為には・・・

　（※　尚、これら諸手続き含む、クルマの処分に関する全てを業者さん任せにされる場合においては、これらお手続きは基本、その業者さんが全て代行手続きしてくれるかと思われますが、（無償有償含め）　ただ、そのクルマの取引形態や取引条件など（廃車の書類手続きのみユーザーが行う等）によっては、これら諸手続きの一部が必要となったり、（有償手数料の回避策として代行してもらわない場合などにも）　また、廃車手続きではなく、単的な 「廃車」という観点から、自動車ローンが残っているクルマの 「廃車が出来る可能性」等の前提的な条件などの参考にもなろうかと思われますので、廃車の書類手続きをご自身で・・・　といった以外の方でも、これら情報を適所ご参考頂ければ幸いと存じております　m(_ _)m）

　【関連】　→　ローンが残っていても、かつ少しでもお得な廃車を対応・実現してくれそうな　車屋さん厳選のその道の専門業者さん。

　特別な理由がない限り、残っているローンを全額清算する必要があります。

　尚、この一括清算に関しましては、基本！　清算は 「現金一括 （手持ち資金で）」でのお手続きが求められますが、（清算額、及び清算方法などは・・・クレジット会社、又は販売店等へ直接ご相談を。　また、その廃車に特別な理由などない限りは、こういった手持ち資金での現金一括が原則的基本形であり、この現金一括が困難であってはじめて、追って他の方法をご検討願います。　ちなみに加え、現金一括が可能な場合には、手続きなどを業者任せにする場合でも完済だけでも出来るだけ早急なお手続きをオススメ致します。　→　関連根拠）

　現金一括がどうしても困難であれば、組み替えローンなど、一応、他の方法も御座います。（→　これについては後述（ローンが残っていて、しかし現金一括が出来ず車屋さんにも廃車出来ないと言われた時の最終手段））

　ちなみにローンの残りを一括清算した場合には、その既存のクレジット会社から送られる 「完済証明書」が承諾書となり、以上にて承諾のお手続きが完了となりますが、ただこの完済証明書は、一括清算すれば〜　自動的に郵送されて来ますものの、（但し！　申請しない場合は　郵送されて来ない場合もあり）

　大変時間が掛かる場合も御座いますので、一括清算後、改めて　既存のクレジット会社へご連絡をされ、完済証明書などの請求をされます事をオススメ致します。（またその時・・・　今後 「所有権解除」を行う旨を伝えられる事と、証明書の郵送先のご確認も）

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　そのクルマが事故によって大きな損傷を受けるなどして、その後、継続して保有・維持する事が困難と判断出来る場合などに限っては・・・（修復不能・困難、その他、その修復が、車両価値と比べても割に合わない等、廃車がいたしかたないと思われる状態）

　取り扱いのクレジット会社の判断や審査により、特例 （事故車特例）で所有権解除に関する承諾が得られる場合も御座います。（つまりこの承諾が下りれば、実質ローンを残したまま （支払いは継続）でも廃車にする事が可能となります）

　尚、この承諾方法を選択される場合には、証拠写真の送付など、クレジット会社とのやりとりが数点御座いますので、先ずはクレジット会社、もしくは販売店などにご相談願います。（但し！！！　販売店へ廃車のご相談をされる場合には・・・　無料廃車の誘惑にご注意を　＾-＾）ノ　　【⇒　参考】）

　但し、これら承諾方法は、、あくまでクレジット会社の審査と判断によるものですから、申請したからと言って〜　必ずしも承諾が得られるとは限りませんし、

　その他、この方法によって承諾受けた場合には、、そのクルマの廃車手続きは必ず 「永久処分」が絶対条件になり、中古車としての転売はもちろんの事 （解体処分前提での資源買取り（廃車買取り）とかは除く）、名義変更、その他 一時的な廃車手続きも出来ない事となっておりますので〜　（永久処分　＝　クルマはもちろん解体処分。　書類上の廃車手続きは〜　普通車だと永久抹消、軽だと解体返納 （軽自動車のみ）が原則求められるでしょう （前提）。　尚、これら永久処分でも、やや異なるパターンにおける廃車ケースに関しましては、各自必要に応じ、適所ご確認とご相談 （可否判断）の上ご対応下さい）

　これら予めご留意願います。

　ちなみに・・・　事故損傷車でない、故障などが起因とされるクルマの場合でも〜　ひょっとしたら！　ローンの残債が小額であれば・・・　【⇒　例】

　また、事故や故障などが起因しないクルマ （廃車処分）でも〜　場合によっては・・・　【⇒　例 （※　但し、注意事項有り。　リンク先要確認）】

　など、クレジット会社等に直接相談をすれば、これら 「超特例 （例外的な特例）」的な　承諾得られる可能性もあるかもしれませんので、（ただそれら可能性は、極限的に低いですが・・・）

　もしこれらお心当たりあれば、先ずは　クレジット会社などへ直接のご相談を。（もちろん！　これら販売店等へ廃車のご相談をされる場合には・・・　無料廃車の誘惑にご注意を　＾-＾）ノ　　【⇒　参考】）

　
　こういった事故車特例等について、色々と詳細やお手続き概要などについては〜　⇒　クレジット会社に相談し、承諾を得る　　←　こちらを　m(_ _)m　（私の運営管理する、事故車買取り情報サイトよりページ抜粋）

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　所有権留保の理由となっている既存のローン残債を、他の自動車ローン等へ組み替え、既存のローン残債 （旧ローン）を 「一括清算」させ〜　旧ローンの契約元・クレジット会社から所有権解除に関する承諾書類を貰おう！

　という方法も御座います。（こういったローンを、一般的に 「組み替えローン」とも）

　ただこのパターンは〜　基本、クルマ屋さんの下取りや専門店での買取り売却等、かつ、こういった組み替えローンの取り扱い可能店舗でしか・・・　と、かなり限られた範囲でしか利用出来ない事が多く、

　また、残る残債量に応じて審査の可否条件等も大きく異なることから、（もちろん自動車ローンなんで、利用審査も御座います）

　しかも、一般的な中古車売買 （下取り含む）ならまだしも、廃車処分だと、そういった組み替えローンの適用自体が難しい場合もあり、（なので、活用できる範囲・可能性は本当にかなり狭いかと・・・）

　もちろん！　廃車処分方法 （処分先）から〜　廃車に関する諸手続きまで、その取扱い可能な業者さんに絶対的に限られてしまう可能性も高いため、（処分先は、ほぼその業者さんオンリー　と、お考え下さい）

　オトク面からやや劣る可能性も考えられますが、（少しでもオトクな処分先を探す選択枝はあまり期待出来ないでしょう）

　しかしどうしてもこのパターンでの廃車が必要・・・　と、考えられる場合には、かなり候補高い選択枝のひとつとなるかもしれません。

　
　なお・・・　この手の　処分先業者の 「組み替えローン」を利用する場合では、基本！　既存のローン会社 （旧ローン会社）との清算処理、その他 承諾手続き、さらにその後の所有権解除手続き ＆ 名義手続き （廃車手続き含む）まで〜　処分・買取りまでに必要な全てのお手続きを先方の業者さん （処分先業者）が行ってくれる （代行）ケースも多いと思われますが、

　ただ場合によっては、一部の承諾手続き （完済証明書・承諾書の受取り含む）だけ・・・　所有権解除の代行は任意（有料）・・・　といったように （所有権解除については後述）、要所のお手続きをこちらに任せる、又は任せられる　可能性も御座いますので、これらお手続き等は、各自適所必要に応じご対応されて下さい。

　
　　「組み替えローン」活用上の注意点。
　⇒　組み替えローン、利用リスクや重要注意点など　（私の運営管理する、事故車買取り情報サイトよりページ抜粋。　内容は、ローンの残る事故車の売却や処分についてが主となっておりますが、ローン利用上のリスクや注意点などは基本同じとお考え下さい）

　【関連】　→　ローンが残っていても、かつ少しでもお得な廃車を対応・実現してくれそうな　車屋さん厳選のその道の専門業者さん。

　後は、所有権者（販売店など）へ所有権解除の手続きを依頼すればＯＫです　＾＾　所有権解除といっても、必要な書類を送付するだけの簡単な手続きですよ〜

　そして、その所有権解除のお手続き次第で、続いてクルマの処分〜　及び廃車のお手続き （書類手続き）などが可能となるでしょう。（書類手続きは、所有権解除のお手続き一切の完了後となるでしょう）

（※　尚、クレジット会社からの承諾書 （完済証明書含む）あれば〜　原則、そのクルマが所有権留保される理由・根拠・要因が解消されるため、所有権解除前でもクルマの処分は差し支えないと思われますが、ただ所有権解除が完了するまでは・・・　事実上のそのクルマの所有者は使用者本人 （ユーザー）ではないので、業者さんに、処分に関するお手続き全てを任せられる以外の場合には、車の処分は、一応　せめて所有権解除の申請依頼後にされます事を〜　オススメしておきます。（→　流れ的には、所有権解除の申請依頼時における　先方 （所有者）の可否判断・審査に問題がないとの連絡を受けた以降であれば、いつ処分しても問題ないと思われますが・・・　ただその処分のタイミングは〜　これら審査問題なしを確認後は〜　出来るだけ迅速が理想とも言えるでしょう　＾＾　何故なら・・・　もしそのクルマが解体処分されるのであって、かつ自動車重量税の還付も考えられる場合におきましては、場合によっては・・・　その解体処分のタイミングによって重量税の還付額が変わってくる可能性もありますので 【⇒　参考例】　（※　クルマを解体処分とした場合には、解体処分後に貰える「解体報告記録日」の連絡まである程度の期間を要する場合もあり、永久抹消など〜　その廃車手続きの種類によっては、所有権解除後の必要書類が到着していたとしても・・・　この 「解体報告記録日」を待たなければ廃車手続きが出来ない場合も御座いますので、このような面からも、クルマの解体処分は可能な範囲内にて出来るだけ〜　その処分のタイミングを迅速に・・・　＾＾）））

　ちなみにその諸手続きにおいて、購入元のクルマ屋さんへ直接　一括清算などのご相談をされたなどで・・・　クレジット会社からの承諾手続きだけでなく、所有権解除を含むお手続きまで任せられた場合に限っては、

　場合によっては・・・　完済証明書 （承諾書）の受取り ＆ 郵送を求められる事もあるかもしれませんが、基本！　これら所有権解除のお手続きは必要ないでしょう。

　また、一括清算処理 （組み替えローンも含む）から書類手続き含む、クルマ処分に関する全てを　業者さんに任されている場合におきましても〜　別途、完済証明書 （承諾書）の受取り ＆ 郵送を求められるケースがあっても、こういった （ユーザー側での）所有権解除のお手続きまでは必要ないかと思われますが、

　ただ、所有権解除のお手続きだけをユーザー任せとする業者さんや、その他、代行手数料有りの任意選択が可能なケースにおきましては、各自にて適所必要に応じお手続き （所有権解除）を願います。

　
　某サイト様でちょっと見かけたのですが・・・
　「ローンの処理が出来ず、書類上の廃車（抹消）が出来ない事故車や故障車は、自動車税を発生させないために車両だけを解体しておけばOK・・・」といった記事を見かけました。

　しかしこのような処理は、所有者である 販売店や信販会社の所有物（財産）を勝手に処分する事であり、最悪の場合には損害賠償されても文句は言えなくなります。（ローンの支払いが全額終わるまでは、法律的にも、その車の所有者は販売店、又は信販会社になっていますので・・・）

　しかもそもそも、解体しても車検証上は車が現存している事になりますので、解体だけしても自動的に自動車税が止まるわけでもありませんし。

　ローン利用中の車が事故してしまって乗れない ・・・といったこのような場合には、きちんとした理由さえあれば解体の承諾が得られますので、自分の勝手な判断で処理せず、必ずクレジット会社に相談されてから処理を行って下さいね〜　＾＾）ノ

　ちなみに・・・　車検証の原本で、車検切れ等で車に乗っていない（法的等に乗れない状態）・・・という事を証明する事が出来れば、所轄の税事務所に申請すれば自動車税を掛からないように処理してもらう事も可能です。　参考までに　＾＾

　基本的には廃車が出来ません。　今一度、販売店やクルマの処分先等にご相談される事をオススメします。

　※ 注意 ※
　　信販会社によるローンは、正確には「クレジット」と言います。
　　当サイトでは、分かりやすいように、あえて「ローン」という表現をしておりますので、
　　予め、ご理解のほど宜しくお願い致します。